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【閉店】麺処どっとcomふじ 千葉伝説のお店、美登利のちゃんぽんを今に伝承・・?
千葉の銀座通りで長らくお店を開いていたものの、21世紀初頭に歴史に幕を引いた千葉の老舗、「美登利」。
同店では「千葉ちゃんぽん」なる、ご当地ちゃんぽん?が人気を博していたそうで、今も尚、美登利のちゃんぽんを懐かしむ声がネット上では見つかるほど。
千葉に30年以上住み続けているものの、私が「美登利の千葉ちゃんぽん」の存在を知ったのは、つい最近の話。
過去のノスタルジーが美化されているだけの話なのか、はてまた懐かしむ声の通り、極旨の一品だったのか。
その正体が分らず、モヤモヤしながらネットを検索していると、思わぬ情報に遭遇。
今なお、美登利の千葉ちゃんぽんの味を伝承し、提供しているお店があるとのこと。
それがこちら、
国道51号から御成街道に入り、小倉台方面へ進んだ「パチンコフラミンゴ」の隣り、麺処どっとcomふじという名のラーメン店。
未だ多くの懐かしむ声が溢れかえる、美登利の千葉ちゃんぽん。
その味を確かめるべく、訪問してきました。
元祖にして唯一? 千葉ちゃんぽんが味わえるお店、麺処どっとcomふじ
11時オープンとなる店内に着いたのは11:30少し前。
先客はいなかったものの、私の入店後に3組5名ほどのお客さんが来店。
立地的に車で無ければ訪問が難しいと思われますが、隣にはパチンコフラミンゴもあるので、そちらから流れてくるお客さんも多そうに感じます。
まずメニューに目を向けてみると、
美登利から受け継がれているという、噂の「千葉ちゃんぽん」を発見。
こちらには、味噌味とたまごをトッピングしたバージョンの2種がある模様。
その他メニューには、
・味噌ラーメン(表に大きなのぼりが出ていたので、これも名物と思われます)
・背脂&あっさりラーメン(こちらは半チャーハンとのセットで注文されている方が多かった)
・もやしor肉そば(昔ながらの中華そばを感じる品でした)
といった麺類に加え、
・純レバ丼(店内写真を見る限り、鶏レバ?の丼で、これも実に美味そう)
・中華ちまき
など、意外な程にメニューは多彩。
更には、
おつまみやアルコール類も取りそろっており、昼から生ビールを注文している姿も。
色々気になるメニューが見つかりはしたものの、今日の目的はあくまで、千葉ちゃんぽん。
という訳で、余計な変化球は投げず、ストレート真っ向勝負
千葉ちゃんぽん(玉子入り)をオーダーする事に。
器の8割、大体キャベツ なタップリ野菜が味わえる、元祖千葉ちゃんぽん
この日は月曜日だというのに、店内にはなぜか子供の姿が。
男性2人で切り盛りしていたので、どちらかの息子さん?と思われるのですが…まあ詮索する必要はありませんね。
オーダーから待つ事8分ほどで、千葉ちゃんぽんが登場。
今でこそ、G系を始めとした野菜ドカ盛りラーメンを数多く見かけるので、それに比べるとインパクトは感じないものの、同ちゃんぽんの元となった「美登利」の開業は昭和の初頭。
今から70年も前に、このちゃんぽんを目にし、そして食べてきたのであれば、ノスタルジーを超越したなにかを感じるのも分る気がします。
まずはドカ盛りされたキャベツから頂いてみると、薄味ながら野菜の甘みを感じます。
コッテリ系ラーメンに慣れ親しんだ私には、久々に感じる優しい味わいです。
続いてスープへいってみると、野菜ベースでこれまた胃腸に優しい味。
そこに薄ら醤油を感じますが、いわゆる「長崎ちゃんぽん」に代表される獣骨や魚介系スープではなく、むしろタンメンと表記した方がシックリきます。
大量に盛られたキャベツを少しずつほおばり、ようやく麺をすくえる所まで到達。
こちらの麺は、ちゃんぽん麺では無く中細ストレート麺を使用。
このあたりからも、一般的なちゃんぽんとは異なる、「千葉ちゃんぽん」らしさが伺えます。
さて、ここまで食べ進めて気付いたのですが
「玉子入りを頼んだはずなのに、玉子が一向に見当たらない」のです。
ですが、着丼の際、店主さんから確実に
「千葉ちゃんぽん 玉子入りです」
と告げられているのだから、オーダーミスのハズは無い。
不思議に思い、更に食べ進めていくと…
半熟に茹であがった玉子の発掘に成功。
上記写真ではキャベツが纏わり付き分りづらいのですが、野菜を茹でる段階か、仕上げの段階かで生の玉子を投入し、スープの熱で半熟に茹で上げている模様。
このあたりにも、昭和初頭から受け継がれている「らしさ」が垣間見えてきます。
以上が、
「古き良き時代の味、美登利の千葉ちゃんぽん」に、もし私が、ノスタルジーを込めて伝えたら…
といった感想になります。
ですが、冒頭でも触れたとおり私は
「古き良き時代の味、美登利の千葉ちゃんぽん」
を知らず、初見で千葉ちゃんぽんなる一品を食べに来ただけの存在。
ここ「麺処どっとcomふじ」の「美登利」を再現した千葉ちゃんぽんに、多くの方が感慨深い感想を述べているところへ、古き良き味を知らない私の感想を述べるのは正直心苦しい…のですが、食べ物に対する評価は絶対では無く、個々の様々な相対評価が常。
ノスタルジーや思い出補正の加わらない、初見でこのちゃんぽんを食べた私なりの感想を、率直に挙げてしまいますと
・味が薄い
(多少の醤油は感じるものの、淡泊すぎる上に旨味そのものも薄い)
・野菜が苦い
(使用した部分の問題かも知れませんが、甘み以上に青臭さが強すぎました)
・キャベツ多すぎ
(腹は満たせるものの、ここまでの量は不要だし、後半は飽きる)
・ちゃんぽんらしさは全く無い
(従来のちゃんぽんをイメージして食べるとガッカリします)
といった印象になります。
更に、味以外の面でも付け加えてしまえば、
・これで950円は割高に感じる
(飽きられるほどに野菜を増やすくらいなら、チャーシュー等の方が満足度は高いかと)
・割っただけの玉子トッピングで100円てw
(ゆで卵の様な皮を剥く手間も無いのに、100円増しはどうかと)
・カウンターに吸いかけのタバコが入った灰皿が置きっぱなし
(恐らく店主さんが吸っていたであろう灰皿が、客のいるカウンターに置きっぱなのはどうかと)
など、価格面や接客スタイルまでを考慮すると、どうにも不納得と言わざるを得ません。
もちろん、店主さんが愚直に「美登利」当時の味を再現した結果だというのは分ります。
(吸いかけの灰皿を客前に置くスタイルについては、何を再現したのか分かり兼ねますが)
当時の味を求めているお客さんに向けて提供するからこそ、当時の味に変化を加えようとしないことも理解できます。
ですが、お客さんの味覚や慣れ親しむ味も、決して絶対的なものでは無く、時代の変化に伴い、その時代に沿った味覚に変化するものです。
老舗の寿司屋や料亭であっても、昔からの型は守りつつも、時代に合ったアレンジを加える事で「店の味」を継承している訳ですから、頑なに「美登利」の味を継承する事が「千葉ちゃんぽん」を後世に残す事に繋がるか、というと・・・私は、そうは感じません。
少なからず、味や店を残していくためには、新規のお客さんに受け入れられる事が必要であり、その為には時代に合わせた変化を受け入れる事も重要なのでは…
などなど、飲食店を経営している訳で無いクセに、伝統の味を残す難しさを考え、帰宅の途に着いた私の視線の先には、およそ路上で売られているハズが無いワゴンセールを発見。
いつの時代に作られたとも想像付かない、木製のワゴン。
そしてその中には、「大量のボウリングの球」が、言葉通り山積みに・・・
しかもそのお値段、1個100円でPOP上部には「広告の品」との記載までもが…
ストリートでボウリングの球がワゴンセール
しかも、1個100円での投げ売り状態。
加えてこのセール品、広告を出してまで、大々的にセールスを仕掛けているとの事。
昭和の味に不納得で帰宅の途についたものだから、勢い余って昭和にタイムスリップ・・・!?
そんな訳は無いのでしょうが、昭和の味に引き続き、なんともノスタルジー溢れる風景を発見してしまいました。
※ ちなみに、隣のワゴンでは「瓦(3枚100円)」も売られていました。
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麺処どっとcomふじ(閉店)
■めんどころどっとこむ ふじ
■ 住所:千葉県千葉市若葉区若松2170-4
■ 営業時間:11:00~19:00
■ 定休日:日曜日