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孤高の千葉グルメ 番外編 長崎出張シリーズその1『麺』
4月の後半、友人の結婚式を兼ねて、3泊4日の長崎出張へ。
福岡や熊本、沖縄には数度の旅行経験があるものの、土地勘も無ければ名物の存在についても知識のない、長崎県。
とは言え、日頃より食べ歩きを生きがいとする身故、3~4日間の長崎滞在とは言え、
「スベらない長崎の飲食店」
を食べ歩かなければ、生きた心地がしません。
結果、長崎に旅立つ一週間前から熟考に熟考を重ねた末、スベらない長崎食べ歩きに大成功。
という訳で今回は、「孤高の千葉グルメ 長崎出張編」その第1弾と題し、長崎を食べ歩き、美味しく頂いた「麺料理」を3軒まとめてご紹介してみます。
長崎駅前の商業施設、アミュプラザ内の中華料理店 皇上皇 太麺を使った絶品皿うどん
長崎に向かう日の朝、羽田に向かうべくバスに乗ろうとすると
「今、湾岸が事故渋滞しているから、予定より1時間遅れるよ」
と、バスの運転手さんより、まさかの遅刻を宣言…
前回、福岡出張へ向かう際も、成田より予定していた飛行機が、当日になって
「飛行機が無い。」とANAより連絡を貰ったばかり。
前回の福岡同様、今回もトラブルからスタートした長崎出張。
ギリギリでバスから電車に乗り換え、飛行機の予定時刻には首の皮一枚残し間に合い、電車~飛行機~バスに揺られること4時間。
トラブルをギリギリで回避し、ようやく辿り着いた、長崎駅前となります。
「長崎は今日も雨だった」と語られる程に、悪天候が多いらしい長崎ですが、この日を皮切りに向こう3日間は快晴とのこと。
しかも、4月ながら気温は25℃を超える夏日とあって、気分はすでにリゾート状態。
とはいえ、羽田で軽食を取る余裕も無く辿り着いた長崎、まずは腹ごしらえを済ませたいものの、現時刻は14:30。
駅前近くで候補に挙げていた、ちゃんぽん&皿うどんのお店は既にランチタイム終了を迎えております。
そこで再度、懐刀である「食べログ(有料プラン)」をフル活用し、今からでも入店出来そうな、ちゃんぽん&皿うどんのお店を探してみると、駅前にある商業施設「アミュプラザ」内に良さげなお店を発見。
それがこちら、
アミュプラザ5階、飲食店街にお店を構える中華料理店「皇上皇」となります。
大陸系の中華料理店を思わせるお店の作りですが、メニューの方は幅広く、
牛肉麺や台湾まぜそば、麻婆豆腐から焼きビーフンと、中華の定番から流行りまでを網羅した品揃え。
もちろん、長崎ナイズされた中華料理店でもある為、ちゃんぽん&皿うどんもしっかり完備。
中でも、目を惹いたのが「皿うどん」で、こちら皇上皇の皿うどんには、
・細麺
・太麺
の2種があり、細麺については関東でも普通に目にする、揚げた細麺が採用。
対し、太麺の皿うどんについては
「あんかけが無い、長崎風焼きそば」
と説明書きがあり、早くも長崎らしさを感じさせております。
という訳で、ここ皇上皇での注文は、迷うこと無く
皿うどん(太麺)をオーダーする事となりました。
上記、通常の皿うどんに加え、特製皿うどんもあったのですが、この後の夕食に響くことを危険視し、とりあえずデフォの皿うどんをオーダー…
したものの、まず見た目で驚かされたのが、具材の豊富さ。
もやし、玉ねぎ、人参、キャベツ、キクラゲとタップリ入った野菜は、すでに私の知る焼きそばのビジュアルではありません。
そこに加えて、豚肉、かまぼこ、ちくわ、エビ、イカ、タコと、焼きそばでは考えられないレパートリーの豊富さ。
麺と同等の比率で具材豊富な皿うどんを早速頂いてみます。
まず麺から頂いてみると、こちらの「太麺」というのは、ちゃんぽん麺になる模様。
焼きそば風にちゃんぽん麺を焼き上げ、具材と共に合わせているのですが、モチモチ食感にカリッとした香ばしさが加わり、これがなかなか。
一般的な皿うどんなら、海鮮スープで作られた餡かけが掛かっていますが、こちらは餡かけ未使用。
とは言え、焼き上げた麺&具材にスープを絡ませているらしく、麺や具材には下味としての海鮮出汁が十分染み渡っています。
見かけは確かに焼きそば風ではあるものの、口に運んだ食感はちゃんぽん、それでいながら、具材との調和は皿うどん風であるという、なんとも不思議な皿うどん。
ここまでくると、皿うどんの定義って・・・と気に掛けてはしまいますが、とにかく美味いは正義。
長崎到着1発目の食事から、良好すぎる滑り出しを決める事に成功しました。
皇上皇
■ こうじょうこう
■ 住所:長崎県長崎市尾上町1-1 アミュプラザ長崎 5F
■ 営業時間:11:00~15:00 / 16:00~23:00
■ 定休日:無休
思案橋の有名店 深夜まで営業する、思案橋ラーメンの爆弾ちゃんぽん
続いて、2日目のランチ。
前日の夜に、思案橋方面を徘徊していた際に見かけ、場所のチェックも済ませていた、今回の長崎旅行で
「絶対に行くリスト」のトップに掲げていたお店、それが
こちらの「思案橋ラーメン」となります。
こちらのお店、ラーメンを名乗ってはいるものの、名物となるのは長崎ならではの「ちゃんぽん」。
しかも、事前に調べた情報によれば、福岡、熊本もビックリする程に、濃厚な「ド豚骨」スープがウリとなるちゃんぽんだそうで、情報を調べる限りでも実に私好みな雰囲気を醸し出しております。
という訳で、ランチ営業が開始される11:30ジャストに合わせて、お店の方へ。
ランチ時には、行列が出来る程の人気店と話を聞いていたのですが、この日は土曜日とあってか、開店待ちは私1人(笑)
店外に並ぶ、ショーケースに飾られたサンプルが、老舗感を醸し出しております。
という訳で、開店と同時に入店すると、そこに待ち構えているのは・・・ド豚骨な香り。
カウンター目の前には、豚骨スープにドップリ浸かったおでんも構えており、店内至る所に豚骨が染み渡るばかり。
苦手な方なら、入店すらキツい程、豚骨にまみれた店内ですが、むしろ私にとってはこの香りすら好物。
なんなら、この匂いを放つ換気扇下で、香りをオカズに白米を頂くことだって・・・
ひとまず、オーダーにしましょう。
同店のちゃんぽんには、
・ちゃんぽん
・特製ちゃんぽん
・辛ちゃんぽん
・爆弾ちゃんぽん
の4種が並んでいるのですが、お店の人に聞くとお勧めは「爆弾ちゃんぽん」とのこと。
爆弾がどれほどの爆発を引き起こすのか気になりますが、夜まで予定の無い私にとって、多少の火傷もウエルカム。
という訳で、誰彼遠慮すること無く、爆弾ちゃんぽんをオーダーする事に。
注文を終えた頃から、徐々にお客さんが入店していき、開店から10分を過ぎた頃には、店内全席が埋まる程。
更に、気付けば店外に列も出来はじめており、事前情報通りの人気店ぶりがうかがえます。
開店直後でんも入店だったからか、注文より待つこと15分程で、爆弾ちゃんぽんが配膳されました。
コッテリ濃厚な香りを漂わせていた厨房より配膳された・・・
あれ、香り・・・無いな。
店内にはド豚骨が立ち込めているのだから、このちゃんぽんもさぞかし濃厚で白濁した豚骨スープを纏い、現れるものと思いきや、拍子抜けする程マイルドな香り。
とりあえずスープを一口運んでみると・・・
魚介系の出汁を感じつつ、ベースとなるのは野菜から染み出た優しい味わいばかり。
油によってコクは加わっていますが、豚骨スープ特有の旨味が強いか、というと・・・強くは感じず、むしろマイルドな優しい味わいです。
事前に調査していた際の情報でも、白濁したド豚骨が・・・みたいな声を数多く目にしていたのですが、見るからにももちろん、味わってみても、豚骨を強く感じることは無し。
まあ、これはこれで、優しい味わいのちゃんぽんだと思えば、全然アリなんですけどね。
ただ店内に立ち込める香りや、事前の情報より想像していたスープとは、だいぶ乖離があるってだけの話で。
続いて、麺の方ですが、こちらはちゃんぽんとしては気持ち柔らかめ。
つるつるの喉ごしが、優しい味わいのスープとマッチすると、ちゃんぽんというよりもむしろ、魚介の利いたタンメンのような味わいでもあります。
また、一日前に食べた皿うどんの具沢山ぶりを目の当たりにした翌日だからか、具材は気持ち控えめにも感じました。
豚肉、イカ、カマボコ、キャベツ、もやし、きくらげなど、要所を押さえた具材は入っているものの、特筆する程のボリューム感でもありません。
が、しかし、このちゃんぽんのメインとなるのは、そう爆弾。
他店のちゃんぽんには無い、思案橋ラーメンの名物とされる爆弾の正体とは・・・
器の中央に陣取る、ニンニク味噌となります。
先ほどまで、どことなくパンチを感じなかったスープへ、この爆弾を溶かしていくと・・・
おぉ、確かにコクが増してきた。
先ほどまでは、取っ付きづらい淡いスープであったものの、爆弾を溶かし広げる事で、にんにく特有のコクと旨味が追加されます。
ただ、そのビジュアルからは、相当なにんにく臭を想像していたものの、思いのほか香りは控えめで、風味の広がり具合もそこそこ止まり。
別料金で追加されるトッピングならば、もっとパンチを効かせても良さそうに思うのですが、この辺り長崎の人って、控える傾向にあるのでしょうか。
一通り食べ終え、決して悪い訳では無いものの、どことなく印象に残らないちゃんぽん。
そんなイメージを抱えたものの、翌日の結婚式にて、別のタイミングで思案橋ラーメンのちゃんぽんを食べた友人から話を聞くと
「豚骨のパンチがハンパなかった」とのこと。
うーん、私が食べた限りでは、どこにもパンチは受けなかったんだけどなあ。
時間帯、ないしは食べる日で、スープの味わいが全く異なる、安定感の低いお店なのかも知れません…
なんにせよ、次に長崎へ行く機会があれば、再度確認し直したいお店となりました。
思案橋ラーメン
■ しあんばしらーめん
■ 住所:長崎県長崎市浜町6-17
■ 営業時間:11:30~翌4:00
■ 定休日:不定休
長崎空港内の飲食店ながら、侮れないハイクオリティ 五島うどん つばき
長崎滞在3日目は結婚式、ということで食べ歩きが無く、翌4日目。
長崎滞在の最終日となるこの日、飛行機に乗り込む寸前、最後の長崎メシに・・・
と決め込み、向かった先がこちら
長崎空港内、1Fにある「五島うどん つばき」となります。
羽田や成田、福岡はともかく、地方空港の空港内飲食店というのは今ひとつな印象が付きものですが、
こちら、長崎空港内にあるうどん専門店、つばきについては、意外な程に高評価する声の多いお店なのです。
というのも、こちらのお店で提供しているのは、ちゃんぽん、皿うどんに続く、長崎の誇る名物麺料理「五島うどん」を提供しているお店でして。
五島うどんというのは、日本に6~7種ある「日本三大うどん」の1つにも数えられる、うどんの一つ。
ルーツも諸説ありはするも(中国から伝わったとか、元寇の際に大陸から持ち運ばれたとか)、とにかく歴史が長い(らしい)ことがウリだそうで。
ただ、そこまでの名物うどんながら、長崎市内では提供しているお店が少なく、今回の日程で立ち寄れそうなお店となるのが、ここ長崎空港内のつばきしかなく、ならば最後の長崎メシに・・・と白羽の矢を立ててみたものとなります。
そんな訳で、飛行機搭乗の1時間半前に空港へ着き、早速店内へ。
こちらのお店では、同じ九州の福岡うどんと近しいトッピング、種類豊富なうどんが提供されていますが、せっかくなら最も長崎らしいうどんを選ぼう、ということで
こちら五島の郷土料理「地獄炊き」をオーダーする事に。
説明によると、かま揚げしたうどんを
・あごだしスープ
・生卵
といった二種のつけダレにくぐらせて頂くスタイルのうどんになるそうです。
どちらも初めて頂くうどんスタイルですし、なにより「地獄炊き」というネーミングにそそられ注文してみたのですが・・・
どうもこの「地獄炊き」と呼ばれる由縁は、地獄のような辛さや壮絶な味わいから由来されるものでは無く、その昔、五島うどんを口にした旅人が
「しごくおいしい」と褒め称えたことを、地元の方が「地獄」と聞き間違えたことが由来なんだとかw
なんのことはない、ただの聞き間違いで「地獄」を冠に掲げていることで、気持ち期待値は下がったものの、注文から10分程で地獄炊きが配膳されてまいりました。
なるほど・・・これが地獄炊きとな。
熱々の鉄鍋にたっぷり入ったうどんなんて、思っていたよりも、なかなか凝った演出が施されているうどんじゃないでしょうか。
主役となるうどんの様相はというと、
全国様々なうどんと比較しても、かなり細い部類に分類されそうなスタイル。
とはいえ、ここまでは釜揚げされただけの、ただのうどん。
これを出汁&卵に浸けることで、それぞれどんな味わいを生み出すのか気になる所です。
ではまず、あご出汁に浸けて頂いてみましょう。
温かい状態で提供されるあご出汁は香りが強く、これだけでも食欲をそそりますが、うどんを浸けてみると・・
おぉ・・・ありそうで無かった、新しい味わいですね。
関東圏の出汁のように、ハッキリした濃い口では無いものの、香り豊かなあご出汁に白醤油?を僅かに感じます。
細いながらもコシがあり、喉ごしが良いうどんをツルッと吸い上げると、豊かな香りと共に上品な出汁の風味が、口一杯に広がります。
薬味の生姜を加えることで、キリッとした辛味も加わり、これだけでも十分な完成度。
しかし、このうどんには卵を浸ける、もう一つのスタイルがあるとのことなので、次はそちらを。
溶いた卵に醤油を僅かに垂らし、鰹節を加えた溶き汁にうどんを浸けて啜ってみると・・・
これもまた、斬新な味わいじゃ無いですか。
一見すると、かま玉うどんのような行程ながら、口に広がる味わいは全く別物。
先ほどの出汁より、うどんそのものの味がハッキリ分かり、小麦の風味や塩気すら感じられます。
優しい味わいではあるものの、一口前に出汁で頂いた風味が口に残るため、卵のみの味わいながら、複雑な風味も感じられるんですね。
出汁と溶き卵、個々は単調な味わいながらも、2つを繰り返し交互に頂く事で、想像を上回る奥深さを感じさせてくれます。
それもこれも、うどんという素材の良さ、素材の味を最大限に引き出すシンプルな漬け汁が組み合わさることで生まれるハーモニーなのでしょう。
実に和食らしい、引き算の美学によって作り上げられた高度なうどんに、まさかの空港内で出会うことになるとは、考えもしなかった最後の長崎メシとなりました。
五島うどん つばき
■ ごとううどん つばき
■ 住所:長崎県大村市箕島町593 長崎空港旅客ターミナルビル 1F
■ 営業時間:07:00~19:45
■ 定休日:無休
以上が、三泊四日の長崎旅にて食べ歩いたお店、麺の部となります。
ちゃんぽん、皿うどん、五島うどんと、定番過ぎるチョイスではありましたが、どれも異なる味わいなおは当然のこと、千葉では頂けない「長崎ならでは」を堪能することに成功・・・したんじゃないかと。
ただまあ、ちゃんぽんに関しては、若干の謎を残したままとなりますので、次機会があれば、再度思案橋ラーメンのちゃんぽんをリベンジしたいところです。
なお次回は、長崎旅情第二弾として「酒の供」となる食べ歩きをご紹介させて頂きます。
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